ようこそ、新ブログへ!
マイケルの歌詞和訳は、今後こちらに投稿することにしました。旧ブログ( → )から投稿日を同じにして移転しているので、ブログに表示される年代順では古いものがありますが、この曲の和訳がこのブログの初めての記事になります。
最初は、マイケルの歌詞に手をつけるなんて恐れ多いと思っていた私も、恐る恐る未発表曲などから始めて、徐々に数を増やし、今はどんなに時間がかかっても、マイケルが作詞した曲の和訳はすべてやり遂げるつもりなので、
この歌詞の内容が知りたいと思ったときや、CD訳に疑問があるときなど、ぜひご覧になってみてくださいね。
(移動がまだのものは、こちらの「マイケル歌詞和訳」( → )にあります)
さて、これまで私が見た訳では、Startin' Somethin’したい人への批判が強く、ビリージーンの私生児に対しても冷たく突き放しているように感じたのですが、それだと最後の「高らかに顔を上げて・・」が唐突すぎると思いませんか?
オープニング曲として人気だったこの曲は、タブロイドジャンキーが「始めた」ことだけではなく、自分が何者かで悩む若者はもちろん、どんな年代になってもなにかを始めなきゃと思う大勢の人の気持ちも組みとっての言葉だったと思います。
主語がわかりにくく、入れ替わりも多いマイケルの歌詞の中では同じ単語に、いろんな日本語をあてる場合も多いんですが、
この曲の「my baby」は、すべて、僕の子供や、僕の彼女ではなく、「僕の心の中の子供」や「僕の無垢な心」にしました。
「my baby」を「she」、自分を「him」としている箇所もありますが、この曲は、マイケルにとって重要な「子供の心」が軸になっていると思うので、そこはあえて無視しました。「my baby」を彼女と訳すと、後から出てくるビリージーンと混同しちゃうことにもなりますし、「your baby」も「あなたの子供」や「ビリージーンの子供」ではなく、「あなたの心の中の子供」になってます。
Billie Jean is always talkin' ・・
ビリー・ジーンと名乗る女性が、実際にマイケルを訴えたりしたこともあって、愚かな告発者というイメージもありますが、マイケルの歌詞では、映画スターよりも美しく、法律のすべてが彼女に味方するほど周到な計画があり、
しかも、曲が発表された当時、ビリー・ジーンと言えば、誰もがビリー・ジーン・キングのことを思い出すことを承知で、あえて女子テニス界の偉人で、フェミニストのリーダー、世界で最も有名なキャスター、ラリー・キングの妻の名を使ったことからも、マイケルが想定しているのは、嘘をついて有名人の知り合いのふりをする、ただのおしゃべりとは思えないんですよね。
「なにかを始めたい」と思う気持ちから、「高らかに顔を上げて世界に向かって叫ぼう」に繋がっていくところは多くの人が共感できると思いますが、
たいていの大人はいつだって「その子(自分の中の子供)が叫ぼうとするのを止めよう」としていることに気づかないし、その子供の声がどれほど大事かということもわからない。それで、子供を守ろうとする行動も、ただ大人として立派に見られたいだけの偽善行動になってしまう・・。
「君はいい人ぶるのが大好き。悪だくみしているときほどね」
人種差別に打ち勝ち、TVショーの 女王として大成功したオプラ・ウィンフリーが、少女時代にあった性的虐待からのサヴァイバーという人格をプラスして、その頂点からさらに上を目指そうと「始めた」ことや、
ダンサーとして、マイケルを目標としてきたキャリアに陰りが見えてきたウェイド・ロブソンが、目指す星の大きさへのプレッシャーを、世間が喜ぶトラウマに変換して打開しようと「始めた」ことなんていうのは、まさにそんな感じ?
また、当時ベジタリアンだったマイケルが、この曲で、野菜を「メインになれないつまらない」ものとして表現しているのも彼らしいというか・・おそらく、ここでは、パフォーマーとして自分が理想とする体型を維持するためのダイエットという「大人」の考えではなく「子供の心」で「野菜」を見ているからなんでしょうね。
それにしても、2019年、さまざまな「偽善列車」に乗り遅れまいとする人々の野菜化はますます加速しているようです。
歌詞和訳を始めた最初のアルバムは『インヴィンシブル』だったので、マイケルの魂の変遷を逆順で追うことになったわけですが、彼の歌詞には、若書きといったものがなく、徐々に熟成されたのではなく、最初から驚くほど老成しているにも関わらず、同時に常に「子供の心」を重視していて、自分のことも、世間のことも、ずっと俯瞰的に見ていたことに、いつも驚かされます。音楽が古くならないだけじゃなく、言葉も常に新しいなんて!
Wanna Be Startin' Somethin'
Written & Composed by Michael Jackson
[Chorus]
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
君は何か始めたいんだよね
何か始めないといけないって思ってる
君は何か事を起こしたいんだよね
何かやらないとって思ってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
[Verse 1]
I took my baby to the doctor
With a fever, but nothing he found
By the time this hit the street
They said she had a breakdown
Someone's always tryin' to start my baby cryin'
Talkin', squealin', lyin'
Sayin' you just wanna be startin' somethin'
僕の心の中にいる子供を医者に見せたら
熱はあるけど、どこも異常はなかった
でも、その噂が広まる頃には
心が病んだことになってた
いつだって誰かが仕掛けてきて
僕の無垢な心を傷つけようとする
しゃべって、わめいて、嘘をつき
君は何かを始めたかっただけって言うんだ
[Chorus]
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
君は何か始めたいんだよね
何か始めないといけないって思ってる
君は何か事を起こしたいんだよね
何かやらないとダメだって思ってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
[Verse 2]
You love to pretend that you're good
When you're always up to no good
You really can't make him hate her
So your tongue became a razor
Someone's always tryin'
To keep my baby cryin'
Treacherous, cunnin', declinin'
You got my baby cryin'
君はいい人ぶるのが大好き
悪だくみしているときほどね
でも、君が舌をカミソリみたいにしたって
僕を嫌われるようにするなんて出来ないよ
いつも誰かが仕掛けてきて
僕の無垢な心は傷つけられてる
人を裏切り、ずる賢く立ち回り、周りを腐らせて
君は僕の無垢な心を引き裂いてる
[Chorus]
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
君は何か始めたいんだよね
何か始めないといけないって思ってる
君は何か事を起こしたいんだよね
何かやらないとダメだって思ってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
You're a vegetable, You're a vegetable
You're a vegetable, You're a vegetable
Still they hate you, You're a vegetable
You're just a buffet, You're a vegetable
They eat off of you, You're a vegetable
君はただの野菜(メインにはなれない)
君はただの野菜(たいていの子供はそれが嫌い)
野菜のままじゃ、みんなに嫌われたままだよ
君はまさにビュッフェ、食べ放題で(どこにでもある)
口に入れられるだけの野菜に過ぎない
[Verse 3]
Billie Jean is always talkin'
When nobody else is talkin'
Tellin' lies and rubbin' shoulders
So they called her mouth a motor
ビリージーンはいつもしゃべってる
誰もしゃべっていないときでも
嘘をついて、擦り寄っていく
それで、みんなに「しゃべる機械」って呼ばれてる
Someone's always tryin'
To start my baby cryin'
Talkin', squealin', spyin'
Sayin' you just wanna be startin' somethin'
いつだって誰かが仕掛けてきて
僕の無垢な心を傷つけようとする
しゃべって、わめいて、嗅ぎ回って
君は何かを始めたかっただけって言うんだ
[Chorus]
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
君は何か始めたいんだよね
何か始めないといけないって思ってる
君は何か事を起こしたいんだよね
何かやらないとダメだって思ってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
You're a vegetable, You're a vegetable
You're a vegetable, You're a vegetable
Still they hate you, You're a vegetable
You're just a buffet, You're a vegetable
They eat off of you, You're a vegetable
君はただの野菜(メインにはなれない)
君はただの野菜(たいていの子供はそれが嫌い)
野菜のままじゃ、みんなに嫌われたまま
君はまさにビュッフェ、食べ放題で(どこにでもある)
口に入れられるだけの野菜にしかなれない
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If you cant feed your baby
Then don't have a baby
And don't think maybe
If you can't feed your baby
You'll be always tryin'
To stop that child from cryin'
Hustlin', stealin', lyin'
Now baby's slowly dyin'
もし、君自身が無垢な心を育てないなら
それは失われてしまう
考えてもみなかっただろう
君自身が無垢な心を育てなかったなんて
君はいつだって止めようとする
その子が叫ぼうとするのをね
騙して、盗んで、嘘つきまくって
ほら、君の中の子供はゆっくりと死にかけてる
[Chorus]
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
I said you wanna be startin' somethin'
You got to be startin' somethin'
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
It's too high to get over
Too low to get under
You're stuck in the middle
And the pain is thunder
君は何か始めたいんだよね
何か始めないといけないって思ってる
君は何か事を起こしたいんだよね
何かやらないとダメだって思ってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
それは超えるには高すぎて
くぐるには低すぎる
君はその真ん中でジタバタして
ものすごい苦痛を味わってる
[Ad-lib]
Lift your head up high
And scream out to the world
I know I am someone
And let the truth unfurl
No one can hurt you now
Because you know what's true
Yes, I believe in me
So you believe in you
Help me sing it, ma ma se(*)
Ma ma sa, ma ma coo sa
Ma ma se, ma ma sa,
Ma ma coo sa
(repeat to fade)
高らかに顔を上げて
世界に向かって叫ぶんだ
僕は自分が何者かを知っている
真実を明らかにする者だってことをね
誰も君を傷つけることはできない
なぜなら、君は真実を知っているから
そう、僕は自分を信じてる
だから君も自分を信じて
さあ一緒に歌おう
ママ・セ ママ・サ マ・マ・コ・サ(*)
(訳:yomodalite)
(*)ma ma se ma ma sa, ma ma coo sa は、カメルーン出身のマヌ・ディバンゴの「ファンキー・ソウル・マコッサ」(1992)から借用したもの。 カメルーンで話されてる30種類以上ある言語のひとつであるドアラ語から来ているらしく、 「踊る」を意味する kossa から、1950年代に西洋音楽の影響を受けて生まれたカメルーンの音楽形式は Makossa と呼ばれるようになった。
マヌ・ディバンゴは、そこから、mama-ko, mama-ssa, makomako-ssa というスキャットにし、マイケルは、ma ma se ma ma sa, ma ma coo sa と若干変えてはいるのですが、どちらも特に意味のある言葉ではないようなので、楽しく踊りながら一緒に歌いましょうw
こんにちは。お疲れ様です。
返信削除スタサム、何度聴いても新鮮で、力強くてちょっと怖いような魔力を感じます。
難しいですよね。すごくわかりにくい。
でも「子供の心」を軸にした訳、目から鱗です。
>私が知る既存訳では、Startin' Somethin’したい人への批判が強く、ビリージーンの私生児に対しても冷たく突き放すものでしたが、
それだと最後の「高らかに顔を上げて・・」が唐突すぎると思ったんですね。
オープニング曲として人気だったこの曲は、タブロイドジャンキーが「始めた」ことだけではなく、
自分が何者かで悩む若者はもちろん、どんな年代になってもなにかを始めなきゃと思う大勢の人の気持ちも組みとっての言葉だと思うんですよね。
そうなんですよね。
この曲は必ずライブでは生歌でやっていた大切な曲だから、something がタブロイドがやらかすネガテイブな意味だけというのは
違和感がある。
ただ、ライブ映像でこの曲を聴いてると時々
They got to be startin' somethin' と聴こえる時があるんです。
ていうか私ずっと、
I said you wanna be startin' somethin'
They got to be startin' somethin'
と思っていて、You と They で主体が変わったら、something の含みが違うのかと思っていたんですね。
何かをやりたいという肯定的なsomethingと、それを邪魔する否定的なsomething.
でも歌詞を検索したらすべてyouになっていて、
それで改めてCDを聴きなおしたら you に聴こえ、勘違いだったんだと思ったんですが、
大好きな横浜のライブではやっぱりところどころtheyに聴こえる。
ただ、私はいつも
聴き違い(読み違い)→妄想→勝手に感動 ということをしてしまうので、
自信は全くないです。
yomodaliteさんの訳は、somethingが肯定的にも否定的にも読めて絶妙なので、
主語というのはあまり重要ではないのかもしれませんね。
my baby の解釈は全くその通りだと思います。
If you cant feed your baby~
のところは、今までの訳は違和感しかなかったので、
「心の中の子供」を軸とした訳ではじめてすっきりしました。
本田圭佑の心の中には「リトル・ホンダ」がいるし、羽生結弦君もたびたび、
「僕の芯には9歳の自分がいる。」と言ってます。
大人になって仕組みの中に組み込まれ、傷つけられることがあっても、
そんな「心の中の子供」を必死に守ってて努力してきたんですよね。(脱線すみません)
Lift your head up high
And scream out to the world ~
ここからママ・セ ママ・サ マ・マ・コ・サの繰り返しでは
夜明けまで歌い、ステップを踏むMJを想像して、自分も想像の中で裸足で踊ってます。
強烈なベースのビートの繰り返しといい、呪術をかけられてるみたいです。
どんなに嘘をつく人々や偽善者が彼を汚して利用しても
マイケルの音楽や言葉はずっとずっと長くvibrationを送り続けますよね。
moroさん、新ブログへのコメントありがとうございます!
削除>大好きな横浜のライブではやっぱりところどころtheyに聴こえる。
MJの発音は難しいから、なんとも言えないけど、そこは実際にそうなのかも。
横浜ライブではずいぶんとロック色が強くなって、タブロイドメディアへの気持ちをストレートにぶつけてる感じがするからね。
ALBUM「Bad」は当時正当に評価されなくて、理不尽な批評ばっかしされたし、メディアからの変人扱いも酷くなっていたし・・プラス、初めてのソロツアーで、アドレナリンも出まくってたから、バドツアーのときの訳としては合わない感じはするって、本文にも書いたつもりだったんだけど、何度か考えて消したみたい。ツイッターでは似たような言い訳したけどw
>my baby の解釈は全くその通りだと思います。
そこも、既存訳が間違ってるとまでは言えないんだけど、この解釈もアリかなと。
>本田圭佑の心の中には「リトル・ホンダ」がいるし、羽生結弦君もたびたび、
「僕の芯には9歳の自分がいる。」と言ってます。
本田はめっちゃMJファンだし、羽生君の幼い頃からプル様を目指して努力してきた感じもマイケルにすごく似てるし、そーゆーエライひとたちは、大体同じこと言うねー。(今テレビない生活してて、一番苦々しいのはフィギュアが見られないこと!)
マイケルの芯も9歳ぐらいだったのかもしれないけど、大人になった彼はさらに2歳児の知能も手に入れようとしてたよねww
>どんなに嘘をつく人々や偽善者が彼を汚して利用しても
マイケルの音楽や言葉はずっとずっと長くvibrationを送り続けますよね。
真実のマラソンのゴールは果てしなく遠い気がするけど、永遠には付き物なのかも。
みんなで裸足で踊っているうちに、空が晴れて来たらいいのにね!
楽しくて口から離れない大好きなma ma se ma ma...も、なんかの意味があったらわかる人には苦笑されるかもって思っていたけど、よかった安心して熱唱できます!
返信削除ヤンチャさんも、コメントありがとーー!!!
削除何事においても、自信をもって言い切れない私だけど、そこはきっと大丈夫!
ネバランネバランママセママサママコサ・・・
たぶん、なんかいい呪文!